不機嫌な彼のカミナリ注意報
 でも、もう……どうしようもなく好きでたまらない。

 毎日一緒にいて、すぐに忘れるのはできそうにないから、このまま密かに片想い続行なのだろう。
 そう考えたらセンチメンタルな気持ちになり、ショックでボーっとしてしまう。

「はぁ……もう……ヤダ」

 社会人として仕事はしっかりやらなきゃダメだ。
 いい加減に切り替えないと、また風見さんに怒鳴られる。

「デカい溜め息だな」

「か、風見さん!」

 ほかには誰もいないはずの資料室で急に後ろから声がした。
 驚きながら振り返ると、腕組みをしながら入り口のドアに背を預けて立っていたのは風見さんだった。
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