不機嫌な彼のカミナリ注意報
 もうこの際専務を悪者にしてしまおう。
 いや、専務のせいというのは少なからず当たっている。

「えっと、総務から内線でヘルプが入りまして、お茶を……」

「ふぅ~ん」

 私が言い訳を並べた途端、風見さんは口をムニュっと器用に歪めて不機嫌オーラを全開にした。
 そして急に立ち上がり、以前と同じように笹岡さんの席まで来て、椅子にドカっと座りつつ長い脚を組んだ。

 不機嫌なまま隣に来られると迫力満点だ。
 私はヘビに睨まれた蛙状態になり、身体が固まってしまう。

「それは、清瀬が頼まれたことじゃないのか?」

「え?!!」


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