明日も晴れ

今泉君は一組、私は三組。
今泉君と私は一年生の時に同じクラスだったけど、二年生からクラスが別れた。今泉君は国公立コース、私は文系私学コース。



「おう、お疲れ」



笑顔で返した今泉君の声が弾んでる。



自転車のハンドルから離した右手をひらりと挙げて。僅かに体勢が傾いて、今泉君の左腕が私の右肩に触れた。



背筋が伸び上がるような感覚。
触れた場所から、熱が沁みていく。



パァンっと背後から投げられたクラクションの音。驚いたように今泉君の腕が離れてく。



こちらを振り向いていた今泉君の友達が、慌てて前へと向き直る。



「ちゃんと前向けよ」



今泉君は笑いながら、右手を自転車のハンドルへと戻した。



夏休みに入って早や二週間、毎日午前中に行われていた補修講義は今日で終わり。とうとう高校生活最後の夏休み。今泉君と歩く夏は、これが最後かもしれない。





< 5 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop