初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら
「あ、今日の記念に写真とろーぜ!」
成がケータイのカメラで、あたしたち3人の写真を撮ろうとする。
「3人くっつかないと入んないなぁ」
寝っ転がったまま、3人はくっついた。
「こんなに暗くて写んの?」
色羽が聞くと、成は笑って言った。
「いまどきのカメラなめんなよ。撮るぞ?せーの」
――パシャッ。
「まぶしくて目ぇつぶっちゃった」
「ホントだ。華だけ目ぇ開いてない。ウケる」
成と色羽は起き上がって座り直し、ケータイの写真を見て笑っていた。
「ちょっと!撮り直してよっ」
「やだよ~だ」
そう言って成は、イタズラっぽく笑う。
「いいじゃん。かわいい、かわいい」
「ねぇ色羽、ぜんっぜん気持ちがこもってないけど?」
星の数ほど、たくさんの人がいる中で。
色羽と成に出逢えた。
いつか別れが来ると、わかっていたとしても。
あたしはまた、
ふたりに出逢いたい。
何度も何度も。
何度だって、ふたりに。
出逢いたいって、そう思う――。