美狐はベッドの上で愛をささやく

*・゚☆。・*甘い夢。*




 . ゜
。 。
 。





ガッシャーン!!




「!!」

穏やかな雰囲気に包まれた世界は、何かが割れる音で終止符を打った。


慌ててベッドから飛び起きると、まず見えるのは、クリーム色をした壁に包まれた部屋。


――ここは紅(クレナイ)さんの家。



「あ、ごっめん、起こしちゃった」


少しだけ視線を下ろせば、ベッドの上で呆然としているわたしの目の前に、真赭(マスホ)さんがいた。



「真赭さま、慌てすぎでございますっ!! ほら、起こしてしまったではございませんかっ! 紗良(サラ)様、まだ朝の6時でございますゆえ、どうぞごゆるりとなさってくださいませっ!!」


生成(キナリ)さんはそう言うと、カーペットの上に散らばった陶器の破片を拾い上げる。



「うっさい、生成のクセに」



真赭さんは頬を膨らまして拗(ス)ねる。

とてもかわいい仕草に、わたしは思わずクスリと笑ってしまった。


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