美狐はベッドの上で愛をささやく

*・゚★。・*カタストロフィ。*




 . ゜
。 。
 。





どのくらい時間が経ぎただろう。

もう、倉橋(クラハシ)さんの声も、紅(クレナイ)さんの声も聞こえない。





そっと目を開けると、そこは限りなく広がる虚無の世界があった。




ドクン。

ドクン。


とても大きな心音がわたしの耳を支配する。




ここは、どこ?




真っ暗で何も見えない。


わたしはたしかに、『ここ』にいる。


それなのに、自分が『ここ』にあるのかさえもわからない……。




わたしが体を動かせば、ジャラジャラと重く冷たい金属の音がした。




この感触は――この音は、何?



真っ暗闇に目を凝らす。



しばらく途方に暮れていると、次第にわたしの目は、暗闇に慣れてきた。


『ここ』がどこなのかはわからないけれど、自分が今どういう状態なのかを確認することができた。




足下を見ると、わたしの両足は鎖で繋がれている。


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