ナイト!



「でも、南雲に漏えいすることはできるでしょう?」

「ほほ、まあ、そうじゃの」



東雲と南雲の関係なんて、上層社会じゃ当たり前のように触れてはいけない存在になっている。



こうやって話せるのは、実は珍しいこと。




「そうじゃ、南国にしよう!」


「……?」



ーーなにが、ですか。





理事長も何かを始めたらしく、それ以降は話し出すこともなかったので、仕事に没頭できた。



やっぱり仕事の時は何もかも忘れられる。




どれくらい時間が経ったのかわからないくらいになった時、理事長室の扉が開いた。




「今日は静かだな」

「茅野くん、」



茅野くんだとわかった途端、パソコンの電源を落とす。



もう、お昼か…。



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