さくらへようこそ

3-5.夏が終わる

翌日の夕方、美桜と忍は帰りの新幹線の車内にいた。

「ういろうに味噌煮込みうどんに手羽先、しるこサンドにつけてみそかけてみそ。

名古屋みやげの定番で申し訳ないけど、アサちゃんも喜んでくれるだろうな」

「そんなに買ったら困るような気もしますけど…」

そう言った美桜に、
「美桜ちゃんはナナちゃんのショコラクッキーとういろうと守口漬けを買ってたけど…」

忍が言い返した。

「いいの、私のところはこれくらいで。

守口漬けはいつもくるお客さんへのおみやげだし」

美桜は笑いながら言った。

「ああ、そう」

忍は返事をすると、
「次はアサちゃんと一緒にこようかな」
と、呟いた後に目を閉じた。
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