さくらへようこそ
「へえ、わかってんじゃん」

安部は驚いたと言うように美桜を見つめた。

「わかってるも何も…」

美桜は呆れたと言うように言った。

「まあ、そうだな…。

何か、俺らでできないかなって思って」

「できないかなって、何をするの?」

「俺らとしてはノゾミちゃんの卒業を祝いたいのよ。

だから、協力と言うか、手伝いと言うか…何だろうな。

ああ、ノゾミちゃんには言ってないから」

安部が言い終わったのと同時に、ドアのベルが鳴った。
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