また、キミに逢えたなら。
その日は瑠璃と病院に行った。
羽生君はもう来ていて、いつもと同じようにテレビを見ていた。
瑠璃はそんな羽生君の隣に座って、私はシロー君がいるベッドの近くの椅子にちょこんと腰掛ける。
「あ、この小説面白い?」
しおりが挟まった読みかけの小説を見つけて訊ねる。
今話題になってる小説で、実はちょっと気になってたんだ。
「面白いよ。かそうか?」
シロー君はベッドの上に座ったまま小説を手にして私に差し出す。
「え、でも、図書室から借りてるんだよね?」
それを私に借しちゃっていいの?
「いいよ。莉乃ならちゃんと返してくれるだろうし」
「それはまぁそうだけど」
「俺はこっちを読むから先に読んでいいよ」
そう言ってシロー君が見せてくれた本のタイトルは、“医学を学ぶ諸君達へ”っていうものだった。