また、キミに逢えたなら。
病室に戻ると、シロー君が目を覚ましていた。
新たに酸素マスクを付けられて、部屋中医療機器だらけ。
目を覚ましたと言ってもかろうじて開いている程度で、今にも消え入りそうな風前の灯だった。
「り、の……泣いた?」
パサついて乾燥した唇を動かしながら話す姿に胸を打たれる。
「泣いてないよ!泣くわけないじゃん」
ニコッと笑ってシロー君の手をギュッと握る。
「そっ、か。なら、よかった。莉乃は、笑顔が一番似合う」
「へへっ、そうでしょ?」