また、キミに逢えたなら。
私の声に二人はこっちを振り向いた。
「莉乃。まったく……どこ行ってたの?」
洗濯物を直す手を止めて、お母さんは呆れ顔を見せる。
「そんなことよりなんで瑠璃がいるの?」
入院したことは誰にも言っていないはずなのに。
美人な上にスラッとしている瑠璃は、明るくて気さくで品もある。
負けず嫌いで頑固なところもあるけど、頼りになるし一緒にいるとすごく楽しい。
「連絡取れないから心配になって家に行ったんだよ。そしたら入院してるって聞いてビックリしちゃったよ〜!おばさんが今から行くって言うから、私も一緒に乗せてもらったの」
「ごめんごめん。お母さんがスマホを持って来てくれないからさー。連絡出来なかったの」
少し恨みをこめて言ってやったけど、お母さんは我関せず顔で洗濯物を直していた。