被害妄想ダーリン

酔い止めを飲んで落ち着いた修司くん。



「は!
もしや車酔いじゃなくて宇宙人の仕業か!?」


…どゆこと?


「きっと知らぬ間に体に何か埋め込まれたんだ!」


埋め込まれたものが
被害妄想であることを願います…。



「恐ろしいぃぃ!!」


………。


「修司にいちゃん。
車酔いしたなら、椿みたいに寝ればいいんだよ。」


大和くんが指さす方では、
ハゲ天使が気持ちよさそうに眠っている。



「大和!
これは宇宙人の仕業だから寝ても治らないんだよ!」



…何を根拠に。



「うう~ん…
宇宙人……ぐー。」


ハゲ天使の寝言。


「は!
まさか椿まで!?」


………。



「…真知子。
修司にいちゃんほっといてトランプやる?」



「…うん。」



一人で騒いでる修司くんをほっといて、
私は大和くんとババヌキをした。
< 5 / 85 >

この作品をシェア

pagetop