隣の王子の裏の顔


クラスへ向かう途中の廊下で私たちが通ると色んな人が振り返る。
中には頬を赤くさせる人も。


ーヒメを見てるのか。

そんなことを思っているといつの間にか教室についていた。

教室の中に入ると

「愛梨、ヒメ、おはよーさん!!!」


小麦色に焼けた肌、清潔感のあるショートカット、人を寄せ付ける笑顔、澄んだ大きな瞳。

親しみやすい関西弁が特徴。

私のもう一人の親友、田中優香(たなかゆうか)。

私たち3人は中学からの付き合いで1年の時もクラスが一緒だった。

「ゆうちゃんおはよ!!!」

「おはよ、優香。」

「今日も可愛いなーお2人さん!!」

「何言ってんの、ヒメは分かるけど私は可愛くないよ。」

「愛梨相変わらず鈍感健在やなー」

「これが愛梨だよ!!」

「鈍感って何のこと?」

「「なんにもー!!」」

そう挨拶を交わし3人で話していると私はあることに気がついた。

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