西暦2308年
1st ◇川上揚羽◆

1.真実



西暦2308年。


人々は地球温暖化を食い止めることに成功し、今は人工の葉緑体を作り緑が今までと変わらなくても二酸化炭素の吸収効率を上げることが出来ている。


主流動力源は、全て原子力に変わり、全ての国家は交戦権を捨てて宇宙開発に乗り出していた。

既に火星と金星には人が住んでおり、他の地球型惑星にも順次開発の手が伸びていた。



そんな中、300年ほど昔には先進国と言われていた日本国は度重なる地震と異常気象により、250年ほど前から人が住めぬ土地となり、今は無人島である。


日本人は、呪われた人種とされて世界各地で惨殺が行われてきた。

しかし国連会議の場で彼らには自由と人権が認められて今は人並みの生活を送っているが、名残として今も所謂陰湿ないじめというのは残っていた。






事件は、今から250年前に日本政府が世界各地に埋め込んだとされる、巨大な兵器が爆発したことから始まってしまった……。






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