強引上司のターゲット
お日様の匂いがするスウェットを着ておずおずとリビングへ戻ると、ソファーに座っている課長が振り返った。


…うっっっ。

なんだ今の?!
課長がすごく爽やかに見える!?


「お風呂、ありがとうございました。」


ぺこりと下げた頭を上げると


「おいで」


と言って、課長の隣をポンポンと叩いている。


っうぅっっっ。おいでって。
だからっ…そういうの。
やめてくれ。

なかなか踏み出せないでいると、スッと立ち上がった課長が目に入った。

着替えたらしいその服は、VネックのTシャツに緩めのカーディガンを羽織っている。
その緩さ、なんって色気なんだ!


「コーヒー飲む?」


そう言いながら裏のなさそうな笑顔で近づいて来ると、あたしの前でより一層クシャっと笑った。

正直、まともに見れやしない。
だいたいなんだこのオーラは!
男のくせに色っぽ過ぎる!ズルイ!


「ッブハハハ!」と突然吹き出した課長は


「ちっちゃいなぁ…」


そう言って、あたしの頭をそおっとそおっと撫ではじめた。

?!?!?!

このいい子いい子にあたしの顔面は体中の血液が集まってカッカしている。


そしてそんなあたしを見て今度はクスッと優しく笑った課長は…

髪を除けて出したあたしのおでこに
優しい優しいキスをした。
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