強引上司のターゲット
とその時、コンコンとノックの音がした!
ビクッと飛び上がってからつい出た言葉は


「開けないでーーーっ!!!」


我ながら恥ずかしい。
ここは誰の家だと突っ込みたくなる。


「…あー。さっきは勝手に入って悪かったよ。タオルと着替え分かった?それ、使って。」


だから…悪かった、って。気使ってくれただけなのに。
こういう時だけ優しいとこっちが狂っちゃうってば。


とりあえず分かりましたとだけ返事をすると、課長がいなくなるのが足音で分かった。


「はぁあたし、おかしい。」


思わず口にして、自分の顔を鏡で見てみる。

洗顔フォームで三回も洗った目が少し潤んでるのは、昨日の名残かもしれない。でも、瞼が腫れていないのは課長のおかげだ。
そして、課長が用意してくれたスウェットは、チュニックかと言いたくなるような大きさのパーカーと、四回折ってちょうどいいズボンだった。
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