強引上司のターゲット
…っ!!!?
な、ななななな!


「わっ、悪いっ…」


今度は思いっきり突き放されて、よろめきつつもなんとか踏ん張った。

そして、逡巡する様子の新庄さんは、二度とあたしの顔を見ずに出て行ってしまった。






なに…





今の…。





新庄さんが居なくなったことに力が抜けてヘナヘナとその場に座り込む。

チッチッと時計の秒針が動く音だけが聞こえるこの部屋で、あたしはただ呆然としていた。


とその時



ガチャッ!



突然開いたドアの音にビクッとして硬直したあたしは、入ってきた人の顔に安堵した。


……


「課長…?」



「なっ、どうしたっ?」





入り口から慌てて駆け寄って来た課長は、あたしの腕を強く握った。





「………」


言えない。

こんなこと、言えるわけない。




「あいつに…」



……?
え?




「あいつに、やられたのか?」




課長は、しっかりとあたしの目を見てそう言った。
< 49 / 111 >

この作品をシェア

pagetop