確信犯
コレ以上、
黙ってはいられない。
「…白澤印刷祝宴の時。マスメディアを何のネタで釣ったと思う?確実に来させる為に、私が――」
私の前に影が落ちて。
匠のカラダが、そこに陣取る。
「――もうイイって。俺の中にもこんな感情があると知れたのは、出逢えた…いや、探してくれたからだ」
カオを、合わせてしまえば。
相手のキモチが全部に響く。
匠に、こんな匠らしくないことを、させちゃいけない。
「別にいーんだよ。騙されるのは慣れてるから」
オマエにも言ったハズだけどな。
そう呟いた匠は。
真正面から、私を見詰めた。