私と上司の秘密
部屋の扉を静かに開けた。


『違うと思いたかった人がそこにいた…。』


ユキとワタルが、抱き合って、キスを
していた。


『お互いが、お互いを、愛しそうに…。』


私は、その場から逃げることも出来たハズ
だが、ショックのあまり、私は、足に力が
入らず、立ち尽くしていた。


『ワタルは、私だけを好きでいてくれていると
そう思っていた…。
そして、私だけを見てくれている、
と思っていた…。
でも、私は、こんなワタルは見たことない
かも…。
結局、好きだったのは、私だけ…?
ワタルは、私のこと、好きでは、なかった?ウ・ラ・ギ・ラ・レ・タ!?』


何かが、崩れ去った気がした…。


すると二人は、私に気付いてこちらを見た。


二人共、驚いた様子だった。


…、私が、黙って、私の家に来たことが
なかったし、まさか来るとは、思ってなっかったんだろう…。


ユキが、

「凛、ごめんね。
これには、訳があって。
…、でも、ワタルが、好き、なの!」

と顔が、必死な様子で言い訳を言ってきた。


すると、その言葉を遮るように、

「ユキは、悪くない。
俺が、ユキを好きになって…。
頼むから別れてくれ…。」

と私の前で、ワタルは、土下座をしてきた。


そのワタルの横で、ワタルをかばうように
して、


「凛の、取るつもりなんて、なかったの。
ごめんね。」

ユキが、泣きながら、訴えてきた。


『惨めだ!』

そう思い、部屋を飛び出した…。
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