私と上司の秘密
水族館の館内は、日曜日ともあり、家族連れや
カップルで、かなりにぎわっていた。


館内に入ったのと同時に、課長は、私の手を
何気に繋いできた。


予想外の事にびっくりし、課長の方を見る。


課長と目が合う。


すると、私の耳元で、

「『俺の手』好きなんだよね?」

と、話す。


周りはざわついていたのと、小声で話したので
他の人達には、聞こえていないはずだ。


しかし、私の耳元で、響く課長の甘い声と
言葉、そして、握られた手の感触に、心臓の
鼓動が、激しくなる。


『大人の余裕かな?』

私の気持ちに反して、課長は、何事もないかの
ように、平然とした涼しい顔で、私の手を
繋いだまま、歩く。
< 159 / 299 >

この作品をシェア

pagetop