私と上司の秘密
それと、テーブルの上には、赤ちゃん雑誌以外に結婚情報紙も置いてある。


6ヶ月になって安定期に入ってから、身内だけでもいいから、結婚式をしようということになっている。


圭介自らから言ってくれた。


少し諦めていた私にとって、嬉しい限りだ。


それに、両親にも花嫁姿を見せられることが出来るので、安心した。


周りから見ると、きっと、幸せそうに見えるに違いないと思う。


自分のこと、愛してくれて、家事もしてくれて…。


でも、私にも不満はある。


毎日のように、過剰過ぎるとまで言えるくらい、私のお腹を擦り、話しかけてくる。


それは良いことだと思うけど、私自身は勿論、以前のように私の脚に触れてくることが、殆どなくなった。


『キスは毎日してくれる何度もしてくれるのだけど…。』


私自身をもう『女』として見てくれていないんじゃないかと、最近思ってしまう。


私に興味が薄れているのかも知れない…。






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