BEAST POLICEⅡ
ゆっくりと。

歩を進める古賀。

齢七十は過ぎているだろうに、腰も曲がっておらず、動きに鈍さは見られない。

「だがなぁ」

古賀は立ち止まる。

「俺ら極道は、面子が全てなんだ。面子を潰されちゃあ、極道は終いだ。どんな事があっても、面子だきゃあ守らなきゃならねぇ。組員(こ)が面子潰されて帰って来た時は…」

着物を片肌脱ぎにして、古賀は仁王立ちになった。

「組長(おや)がその面子、取り戻さなきゃな…」

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