優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
***

夕食を済ませ、お風呂に入って

時計を見ると22時になっていた。

優雅さんもう帰ってるかな?


武内課長代理から直々の指名で

本社の企画開発課に異動になって

即戦力を期待されている優雅さん。

私にも周囲にも普段から

弱音も疲れも見せない人だから

無理してないかカラダが心配だけど

普段東京にいる私には何も出来ない。

もっと私はチカラになりたいのに…。


電話してみようかな……。

先週逃げるように

東京へ帰ってきちゃったし

あの日の事をきちんと

謝らなきゃいけないって思いながらも

まだ謝れてない……。

携帯を取り出して、軽く深呼吸した。

まずは先週の事を謝った後に

本題でもある転属異動願の話をしよう。


あの日帰宅した後、優雅さんから

『残念だけど、仕事頑張れよ!!』

とメールが入っていたのに

最近私は何も返事出来ていない。

来週優雅さんは出張で東京に来る。

その時に話しても遅くはないけど

きっと喜んでくれるよね?

もう話してしまっていいよね?

はやる気持ちを抑えながら

私は優雅さんの名前を確認すると

発信ボタンを押した。




< 101 / 142 >

この作品をシェア

pagetop