優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

仕事に必要な用件以上は話も出来ず

話しかけ辛いオーラの赤羽さんに

仕事以外は話しかけるのを躊躇ったし

『“触らぬ神に祟りなし”だから
逆鱗に触れない方が無難だよ。』

と、先輩達からも忠告を受けていた。


赤羽さんは仕事には厳しかったし

話し方もきつかった。


でも、怖がっていては仕事にならない。

ただ真面目にベストを尽くせば

きっと何かが変わるかもしれない。

そう思ってがむしゃらに取り組んだ。


叱られようが、馬鹿にされようが

私は何度も聞いて

一字一句メモを取って

赤羽さんの隣で後ろに立ちながら

仕事を覚えていった。


そんな私を段々認めてくれたのか

赤羽さんの声質も心なしか

柔らかくなり始めているように

私だけかもしれないけど感じると

自惚れそうで嬉しかったけど

気を抜かずに今まで通り頑張った結果

数回目で提案書の一部が認められて

本社広報宣伝課にもOKが貰えて

M製薬の社内外向けの広報誌にも

掲載して貰えた。




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