昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!




「あぁー!疲れたぁ」


あたしは、ボフッとベッドに飛び乗った。

柔らかくてふかふかな毛布に肌を擦り合わせる。


「へへっ・・・」

気持ち悪いって分かってるけど、どうせ独りだと思って、ニヤつきながら今日のことを考える。


疲れたけど、楽しかったな。

でも、あの言葉の意味だけが分かんないや。

『・・・そういう顔、反則だから』


「・・・どんな顔なんだろう」

ふと気になったあたしはベッドから飛び降りて、近くにある鏡の前に立った。

そして、鏡の前で微笑む。
確か、こんな笑い方したはず・・・

「・・・普通、だね」

目の前に映る自分の笑顔は、いつも通りだった。


「変なのー・・・」

なんて言った後、

「まあいいか」

もうこのことは深く考えないようにしようと思い、あたしはもう一度ベッドに近づき、今度はゆっくりと腰掛けた。


「あー、なんか眠たい・・・」

ちょっと昼寝しよっかな。
そう思い、ベッドに体を預けるように横になる。


目を閉じる前。

眠りに堕ちる前。

最後に浮かんだのはやっぱり。


凌我の笑顔だった・・・


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