°°ワガママの果て°°
「もう絶対俺から離れないで…」



半年前…
雲ひとつない夜空の下
切ない声がわたしの中に響いた。


ギュッっと締め付けられた胸の奥。



そっと頬を伝った涙は暖かくて…
でも切なくて。




「返事とか答え出さなくていいから…
それだけ約束して…」



抑えることが出来ないくらい
溢れだした涙。
声にならない声で
”うん…”
そう頷いた。








「ほら、泣くなよ」

そう言って涙を拭いてくれる手が…

「目の周り真っ黒」

そう言って笑う笑顔が…

2年半前と変わらない優しさが…
必死に抑え込んでいた想いを溢れさせる。

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