眼鏡男子の脳内デフラグ【番外編】
格安スマホ

***

「ね、格安スマホっていいのかな?」

「そうですね…ま、用途によりますね」


「それが、分かんないの!」

「電波が直接か間接かだけですよ」


「……全然分かんない」



うーん。何て説明したら良いのやら


あ、そうだ

「つい、この間の出来事に例えますね」




僕はあなたに勉強を教えました

代わりにキスしてもらいました


「ここまではオッケーですか?」

「うん」


勉強が携帯電話会社で

キスが料金です


「うんうん」



で、ついこの間のことですが

野口が僕に勉強を教えてほしいと言ってきました



だから僕はノートを貸しました

そして代わりにコーヒーを頂きました


「うん?」


つまり

僕は直接、野口に勉強は教えなかったんです

だからキスよりも安いコーヒーを貰いました


「なんとなく分かるよ」



野口にしてみれば

コーヒー1つでノートを貸してもらったんです

ただし、そのノートの内容が頭に入っているかは僕は知りません



「なるほどー」


本当に分かってるのかな?


「秋山くんに勉強を教えてもらうにはキスしないといけないんだね?」

…………話が変わってるし



「いや…野口からキスされたくないです」



それだけは絶対にいやだ

というか


「僕はあなたにしかしません」と言って


チュッ



「~~ーー不意打ちされたあ!」


いいんです


だって僕とあなたは契約してるようなものですから














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