イージーラブじゃ愛せない
改めてそんな当たり前の事に気付かされた俺は、ずどーんと悲しくなっていく。
まあ、例え店が変わったってバラバラになったって友達には変わりないけどさ。でも、帰りにみんなで飲みにいったり、その日の仕事のこと笑いあったり、そういうの出来なくなるってスッゴい寂しい。
ダメなんだ、俺。寂しがり屋だからこういうの。
出世への意欲より友達との未来を考えて沈んでしまった俺は、ひとまず今夜は飲み会を開いてこの寂しさを掻き消そうと考えた。
みんな帰っちゃう前に急いで連絡しなきゃ。
ゴミ袋を3つも抱え慌てて店内を駆けながら――……胡桃、来てくれるかな――さっきのやりとりを思い出し少し不安に思った。
「ねー。みんな来年から研修受ける?」
PM8時半。いつもの居酒屋【もぎり】にみんなを集めた俺は、早速さっきの話題を持ち出す。
けっこー真面目な話題を突然振ったせいだろうか、一瞬全員の顔がキョトンとした後、それぞれが少しだけ考える素振りを見せる。
「僕は受けるつもり」
短い沈黙の後、最初に口を開いたのは優吾だった。