イージーラブじゃ愛せない
やべー。星野さんマジいい人。俺、上司に恵まれて良かったなぁ。
エアークッションだらけの柔らかいゴミ袋を抱きしめながら
「ありがとうございます!」
勢い良く頭を下げると、星野さんはヒラヒラと手を振りながら笑って言った。
「いいって事よ。優秀な部下を育てるのも俺の役目だからな。そういえばお前の同期の風間。デスク部門のでかいヤツ、あいつも評判いいな。お前とは正反対のタイプだけど主任に目ぇ掛けられてるぞ」
「へー、優吾が」
「同期でライバルだな。負けんなよ」
星野さんのくれた我が親友の情報に、俺は目を丸くする。
おおー俺と優吾ってライバルだったのか。なんだかカッコいいじゃん!
こういうのって男のロマン。親友でライバル、めっちゃ熱いよな。と、ワクワクする一方で、ふと気付かされた未来に、俺の胸が冷たくざわついた。
……そっか。俺達って数年後には移動したりでみんなバラバラになっちゃうんだな。
俺と優吾と、胡桃とりんりん。この店に配属されてからずっと仲良くやってきたけど。
それって、あと数年かもしんないんだ。