恋するリスク
映画デートの日曜日は、よく晴れて空が澄んでいた。

佐藤くんのアパートの駐車場には、とんぼがたくさん飛んでいる。

彼の車に乗り込んでから、私はポツリと呟いた。

「佐藤くんて、晴れ男なのかな?」

「オレ?」

「うん。一緒に出掛けるときは、いつも晴れるから。」

水族館に行ったときも。

動物園に行ったときも。

それからも、彼とデートをしたときに、傘を持った記憶がない。

「・・・確かに。でも、オレじゃなくて、真緒の方かもよ?」

「ううん。私より、絶対佐藤くん!太陽が似合うもん。」

「はは、なんかおもしろい理由だな。」

楽しそうに笑ってから、佐藤くんはエンジンをかけた。


ショッピングモール内の映画館は、日曜日ということもあって、窓口には列が出来ていた。

買ってくれたチケットを、私に1枚渡してくれる。

「席、だいぶ後ろになっちゃったけど。」

「うん。でも、一番前とかより見やすくていいよ。」

「それもそっか。」

私が観たいと言ったのは、人気少女コミックが原作の、激甘ラブストーリー。

メインターゲットは20歳前後だろうけど、私はどうしても観たかった。




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