恋するリスク
お母さんに促され、うつむきがちに謝る男の子。

大丈夫だよと伝えたくて、私は小さな頭に手を載せた。

「うん」と笑顔で返事をすると、男の子はまた明るい笑顔を見せてくれた。

最後まで何度も頭を下げていたお母さん。

男の子はすっかり元気になって、笑顔で手を振り去って行く。

そんな親子を見送って、ふと隣に目を向けると、佐藤くんがにこにこしながら立っていた。

「・・・なに?」

「いや、やさしいなと思って。怒るのかと思いました。」

「・・・高校生グループがふざけて、とかならもちろん怒るけど。

あんな小さい子に怒れないでしょう。

お母さんもかなり恐縮してたし。」

「そうですか。」

嬉しそうに返事をする佐藤くん。

「・・・言わないでね。

ヒトデが飛んできて、私が騒いだ、とか・・・。」

我に返って先ほどの経緯を振り返ると、急に恥ずかしくなってきた。

「言わないですよ。

藤崎さんのファンが増えたら、オレが困るし。」

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