恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
花束に鼻を近づけて、自然な花の甘い香りを吸った。
「気に入ったか? バラとトルコキキョウ、秋の花のリンドウをアクセントで入れてもらった」
「課長のセンスですか?」
「そうだ。ユイカをイメージして花屋で選んだ。優しい感じだろ」
ーーー優しい? 課長は、私のイメージ、優しいとか思ってんのかなぁ?
花の香りを吸い込んでも、お腹は満たされなかった。
「課長……お腹が減りましたってば!」
「わかったわかった。焼き肉でも行くか?」
「はい、私、焼き肉大好き!」
「よし。行こう」差し出された課長の手に何のこだわりもなく自分の手を合わせた。
当たり前みたいに繋いだ手。
揺らしてみたり、指の腹で課長の手の甲をさすってみた。
ーーーお肌ツルツルだ。
「お前、いやらしい触り方するなよ」
「は? そうじゃなくて、私、課長と手を繋いでも何の感情もないなあって思って」
比べていた。神島課長に触られた時は緊張したし、へんな気分になった。
ーーー上野課長とは……。
「俺が手を握っても意味ない女は、お前くらいだろうな」
上野課長は、大袈裟に首を横に振ってみせた、