現代のシンデレラになる方法




「綾子さん、動いてくれないと俺いけないんだけど」

「うるさいな……っ」

「手伝ってあげましょうか?」

「いい、あんたは動かないで」


俺の上に乗っかり、そこに俺を受け入れたまま微動だにしない綾子さん。

自分で腰を動かすのには抵抗があるらしい。

かと言って俺の手を借りるのも嫌だと。

顔を真っ赤にして、少しずつ腰をゆらゆらと前後に動かし始めた。


それが綾子さんの精一杯なんだろうけど、残念ながらそれじゃ物足りない。


繋がったまま、起き上って綾子さんの体を抱きしめる。


「ごめん、もう十分。恥ずかしかっただろ?」

「いいって、最後までできる……っ」


そう言ってまた俺の体をベッドに押し倒そうとする。

いやいや、この期に及んで。

こんなんじゃ、もどかしくて俺が最後まで付き合えないっての。


俺は未だ諦めていない綾子さんに観念してもらおうと、キスをしながら腰を動かし始めた。

不意にダイレクトに来た刺激に、綾子さんの声が上がる。


「す、昴……っ」

「するなら、これ位はしてもらわないと」

「わ、分かった、私がするから……っ、だから、止めてっ」

「そんなに感じてるのに、自分でできるの?」


そう言って、よりいっそう激しくすると綾子さんの声が止まらなくなる。

そして、そのまま一際高い声をあげると、びくびく震えながら簡単に達した。


落ち着くまで間をおくと、やがて全身の力が抜けて、俺の体に全体重を預けてくる。


「これでも、まだやる?」

「……昴のバカ、これじゃもうできない」


本日二度目の涙。

いじめ過ぎたのか少しご立腹のようだ。

そのまま優しくベッドの上に押し倒すと、今度はゆっくり動き始める。




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