現代のシンデレラになる方法


……すっきりしないが、今日はこれで良しとしよう。

そうだ、あのひなたとできたということだけでも大きな進歩だ。

ひなたのあの顔が見れただけでも十分じゃないか。

と、極めた時のくちゃくちゃになった顔を思い出す。


しかし、それもすぐに払拭させる。

クールダウンさせてるところなのに、また熱を帯びさせるようなことをしてどうする。

はぁ、とため息を一つ。

そして、ため息をつかせるその張本人が占領するベッドへ戻った。



……あーあ。
人の気も知らないで、呑気な寝顔だ。

そのおでこにいつもだったらキスをしてやるのに、今日はデコピンしたくなってしまう。

愛しいあまりに、こんなおあずけをされたら憎たらしささえ感じる。


仕方なくひなたを腕の中へ入れて、眠ることに。

すると今まで真上を向いていたのに、くるっと俺の方を向いて、額を胸元につける。

起きている時ではまずありえない行動。

無意識下で、人の温もりに反応したのか、それとも俺の匂いが分かったのか。

その口元は少し笑っているようにも見えた。


まるで、人間を怖がる子犬をやっと手懐けたかのようで嬉しい。

その頭を撫でながら、やっぱりデコピンはできずに額にキスをして眠りについた。

今日の埋め合わせはどうしようか、なんて意地悪なことを考えながら。


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