現代のシンデレラになる方法


唇を離すと、もう顔は涙でぐちゃぐちゃだ。

「先生、もう……っ」

ひなたは、そう言って限界が近いことを告げると、両手で顔を隠してしまう。

その様子に苦笑いしながら、その手を掴んで顔を出させる。


「隠すなって、見せてよ」

「え、え、だめです……っ!」

必死に抵抗しているつもりだろうが、弱々しい力だ。

簡単に俺の片手だけで力を封じられてしまう。


こうやって欲情を煽られるだけ煽られ、それを全部ひなたにはぶつけられない。

そんな欲望にまみれた目で、眼下で悶えるひなたを見つめた。


「せ、先生……っ!」

ひなたは、びくっとこれまでに1番大きく体を震わせた。

腰を止めると息が整うまで、ひなたの頭を撫でてやる。

するとひなたは、そのまま眠るように目を閉じた。

穏やかなその表情を見て、罪悪感でちくりと胸が痛んだ。

しかし、ひなた、と何度か声をかけるがその目は塞がれたまま。



まさか……。

その予想に反せず、ひなたは規則正しく寝息をたてはじめた。


……寝た?

まだ、ひなたの中で俺のものは熱を持ったまま。

行き場のない熱量に、やるせない気持ちでいっぱいになる。

しかし、ここで起こすのも可哀想だ。
今日は色々無理もさせたし。

頭を冷やそうと、下だけ下着とズボンを履いてキッチンへ冷たい水を飲みに行く。

冷たい水が喉から全身に行き渡るよう。


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