現代のシンデレラになる方法



「外部の当直やり過ぎなんだよ。こっちでだってそれなりにもらってるだろ?お前のことだから経験が積みたいって訳じゃないだろうし、金がそんなに必要なのか?」

横にいた東條先生が昴を叱る。


「……ごめん、もうしないよ」

「どういうこと?」

思わず口を挟んでしまう。

夜帰って来なかったのはあの子のところに行ってたんじゃなくて、当直してたってこと……?


「うちで、日勤こなしたあと外部の当直行ってまたこっちに戻ってくる。そんな生活繰り返してたんだろ」


それを聞いて思わず、かぁっとなって昴の横っ面をひっぱたいた。

パチンっ

「……馬鹿じゃないの?そんなことして、患者さんに何かあったらどうするの。あんたは口では適当なこと言っときながら、それでも仕事だけは責任持ってちゃんとやってたじゃない。幻滅した」

少し声が震えていた。

捨て台詞のようにそう言ってその場を後にする。


未だに怒りがこみ上げてくる。

日勤こなしたあと外部の当直行ってまたうちの日勤なんて……。

そんな無茶苦茶なサイクル、一体何度繰り返したんだろう?

考えるだけで怖くて仕方がない。

今回は、貧血で済んで良かったけど、どうしても最悪のことを想像してしまう。


きっと昴にはこんな私の気持ちなんて分かんないんだろうけど。




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