現代のシンデレラになる方法



朝起きると枕元には、白いリボン付きの包装された小箱が一つ。


プレゼント……?

そうか、今日はもしかして私の誕生日。

最近昴とゴタゴタ続きですっかり忘れてた。

プレゼントいらないっていったのに。

やっぱり当直詰め込んでたのはプレゼントを買うためだったんだ。

そのプレゼントの箱を開けようとして、手を伸ばす。



……っ!

伸ばした手の指に光るものに気付いて、思わず手が止まってしまう。

そして昴の意図に気付いた次の瞬間には、目に熱いものが込み上がってきた。

左手の薬指に、いつの間にかつけられた指輪。
女の子の夢が全て詰め込まれたかのようにキラキラ光るそれを、私は嬉し泣きしながら見つめる。

そして、昴の名前を呼んだ。


「昴……っ」

しかし、昴は隣ですでに起きていて私の様子を終始見ていた。


「プレゼント気に入ってくれた?」

私は言葉にできず、こくんと頷くだけで精一杯。

「……ごめん花梨はただの友達で、婚約指輪だとか結婚指輪だとかよく分かんなくて色々聞いてたんだ」

「なんで黙ってたの……?別にやましい関係じゃなかったら言ってくれればいいのに」

「言える訳ないだろ。婚約指輪云々で相談してる友達だなんて。だからあの時も電話を取れなかった」

「そんなの何とでも誤魔化せばいいじゃん。あんた小賢しいんだからそういうの得意でしょうよ」

「得意だけどさ誤魔化したくなかったんだよ。結婚してからも、こうやってこいつは嘘つくんだって思われたくなかったし」

そんな……。

そんなことのためだけに、浮気を疑われても黙って耐えてたの?


< 174 / 196 >

この作品をシェア

pagetop