現代のシンデレラになる方法




ど、ど、どうしよう!

これは一大事だ……っ!


先生の車に乗れるなんて、

しかも、毎朝迎えに来てくれるなんて!


あの時、勇気出して「お弁当作らせて下さい」って言って良かった。
まさか、こんなことになるなんて。



だだ、気がかりが一つだけ……。


だめだ、気にしちゃ。
せっかくの先生の好意なのに失礼だ。

しかも先生と過ごせる時間が増えるんだ。
あの別世界の人だと思っていた、あの先生が迎えに来てくれると言ってるんだ。

こんな嬉しいことないじゃない。

そうだ今は前向きに考えよう。





あれから先生と連絡先を交換した。

私の電話帳の数少ない登録者に、先生の名前が……。


東條貴之


その名前を眺めているだけでついニヤついてしまう。

夜寝る前、携帯を開いて先生の名前と番号を眺める。

まるで先生がすぐそこにいるみたいに感じられた。

ぽちっとボタンを押せば先生に繋がってしまう。
そう思ったら携帯を持つ手が震えた。


あれだけ遠くにいた人が、今ではこんなに近い。

決して私なんかから連絡を取るような、あつかましいことはしないけど。

こうして見つめているだけでいい。

これだけで幸せを感じられる。








当日、駅に30分前に着いてしまった。

もう昨日の夜から、そわそわ落ち着かなかった。

まるでデートにでも行くみたいに、何を着て行こうか悩んで。
結局地味な服しか持ってないものだから、その中でも一番無難と思えるものを選んだ。


ここで大丈夫かな……っ?

どこが乗りやすいだろう。
駅前のロータリーの前を、ああでもない、こうでもないと行ったり来たりする。




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