現代のシンデレラになる方法


俺の両親をひなたに会わせたくない。

家柄だとか学歴だとか色々不躾な質問をぶつけるはずだ。
そんなのひなたを傷つけるだけ。

しかしひなたと結婚を意識するようになってから、いつか乗り越えなきゃならない問題だとは思っていた。
反対されるようなら、俺はあの人達と縁を切ったって構わない。
それ位の覚悟ならある。


映画なんてそっちのけでそんなことを考えていると、今度は母親から電話が来た。
きっと親父が言ったのだろう、結婚なんて今まで一度も出したことのない話題だ。
血相変えて電話してきたに違いない……。


「貴之さん、結婚したい人がいるんですってね?」

電話に出て早々、思った通りすぐ本題をぶつけてくる。

「……あぁ」

「お相手の方はどんな方なのかしら?」

「可愛い人だよ」

「まぁ、あなたが選んだ人なら間違いないんでしょうけど」


……あんたの基準では何が間違いで何が正しいのか。
そもそも人間を間違い、正しいで判断するっているのは人としてどうなのか。

そう言ってやりたくなるも、ぐっとこらえる。


「お父さんが、来週土曜の午後にでも会えないかって」

「来週?あの人、よく急にそんなスケジュール空けられたな」

「空けたんでしょ、あなたの為に」


場所と時間を告げられ一方的に電話を切られる。

色眼鏡でしか人を見れない人達だ。
有名大学を出た由緒あるお嬢様で、品行方正な美人しか認めるつもりはない。
20台後半に差し掛かった頃、母親がお見合い相手に持ってきたのはそんな女ばっかだった。

もしひなたを少しでも侮辱するようなことを言ったら、もうそれまでだ。

本当はそんなとこ連れて行きたくないんだが……。










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