現代のシンデレラになる方法


先生には断られてしまったが、私は心待ちにしていた映画だった。

女の子の主人公は貧しく長いこと虐げられてきたけど、本当はある国のお姫様で、ある日王子様が迎えに来てくれるという。
そんなありふれた話だけど、童話で読んでいた頃から大好きな話だった。


妹と別れ、未だ映画のふわふわとした余韻に浸りながら先生の家に行く。




「ひなた、急だけど俺の親と会って欲しいんだ」

「え?」

家に着いて早々、先生からそう言われて思わず素っ頓狂な声が出てしまう。


「それはどういうことですか……?」

かくかくじかじか、今日私が映画を観ている間あった出来事を聞く。

なるほど、先生が大学病院に誘われていて、それを結婚したい人がいるからと断ったら紹介しろって……。
大体そんな流れらしいけど。



……って、ちょっと待って。

結婚したい人って、まさか私っ!?


「あ、あの、つかぬことをお伺いしますが……。結婚したい人って、えっと、わ、私のことですか……っ?」

「他に誰がいるんだ」

きゃーっ。
どうしよう、どうしよう、私なんかでいいの……っ。

戸惑い半分、嬉しさ半分。

だけどやっぱり嬉しいっ。
ここで飛び上がりたくなっちゃう位。


「だけど、だいぶ世間からずれたおかしな人達だから、嫌な気持ちにさせるかもしれない。そしたらすぐに店を出る予定ではいるけど頑張れるか?」

「はいっ、だ、大丈夫です……っ」


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