現代のシンデレラになる方法




女の子の憧れの純白のドレスを身に纏い、あの日誓った想いを隣にいるタキシード姿の先生へ告げる。


「先生、大好きです。先生に飽きられない限り、一生傍で尽くさせて下さい。私、先生のためだったら何でもできます」

そう言って、にこっと微笑む。
何でもできるなんて、ちょっと大げさかもしれない。

だけど今なら本当に何でもできちゃう気がする。


「ありがとう、でも飽きられるなんてそんな心配しなくていい。俺はずっとひなただけだから」

そう言って頬に手を添えられ、顔が近づいてくる。


「好きだよ、ひなた」

目を瞑って、唇の感触を待った。

キスをされている間、たくさんの先生との思い出が、走馬灯のように頭を駆け巡っていく。


こんなに幸せでいいのだろうか……?

先生と出会ってから何度思っただろうか。

頬に静かに涙が伝う。


きっと、これからもっと幸せな日々を歩んでいくのだ。


先生とずっと、一緒に…………。












童話のシンデレラが掴んだ、誰もが羨む幸せ。

その幸せをたぐり寄せたのは、どんな逆境にも耐える強い心と、そしてどこまでも澄んだ綺麗な心。

きっとそんな心が運さえ引き寄せて、やがて運命へと変えてしまった。


あの日、ガラスの靴を持って王子様が現れたのは偶然なんかじゃない。

必然だったのだ。



それは、もしかしたら現代でも通用するのかも……?


そう、ひなたの目の前に先生が現れたように。

現代でも、きっと誰もがシンデレラになれるのだ。


人を思いやる綺麗な心と、そこから一歩踏み出す少しの勇気があれば……。





【現代のシンデレラになる方法】 完


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