人魚と恋
プロローグ


中学2年生の私は、あまり学校が好きじゃなかった。けど、それでも学校を頑張れたのは、お姉ちゃんがいたからーーー


退屈な学校から急いで家に帰った。
お姉ちゃんと私の、2人の部屋に荷物を置いてさっさと宿題を済ませる。


宿題がやっと終わって、夕飯を待ってる間にお姉ちゃんは帰ってきた。

「おかえりー!」

「ただいまあ」

学校では暗くて地味な私だけど、お姉ちゃんの前ではクラスの元気な子にだって負けないくらい元気。
玄関までお姉ちゃんを迎えに行って、2人で二階の部屋へと向かう。

「お姉ちゃんお疲れ様!
今日も学校ちゃんといってきたよ!
そしたらね隣の鈴木くんがさー」

私の学校の話も、お姉ちゃんに話すと楽しかったみたいに感じられる。それに、お姉ちゃんは必ず私の話を聞いてくれた。

二階にあがっても、私のおしゃべりは止まらない。それでもちゃんとお姉ちゃんは聞いてくれた。
私の話を止めるのはだいたいこの声。

「ゆうみーゆうきーご飯出来たよ〜」

「「はーい」」

二階に降りて、今度はお母さんも交えて三人で話す。
お母さんと二人だとあんまり話さないけど、お姉ちゃんがいるから間がとりもつ。

夕飯を食べ終わったら、お風呂に入って、寝る前にお姉ちゃんとまた話をする。


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