初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜
お巡りさんは、咲子ちゃんの調書をとり始めた。まずは名前をきいているようだ、これはさすがに俺も知っているし、注目するところではない。次に年齢と生年月日をきいてきたので、これは聞いとこうとおれは思った。すると咲子ちゃんは「○○年×月△日で九才です。」と言った。俺とお巡りさんはもう一度聞き直したが答えは変わらなかった。誕生日と歳は理解できたが○○年は理解できなかった、なぜならばそれが本当なら俺より一つ年下の二十四歳になるからである。
とりあえず、俺とお巡りさんは間違って覚えているんだろうと思い、住所や学校を聞いたが、聞き覚えがなかった、やはり、この街の子供ではないようだ。するとおれの携帯が鳴り出した、おれは席を立ち上がり電話に出たら憲一だった、どうやら、自分の婚約者を改めて紹介したいので俺の実家に行ったがいなかったので、俺に電話してきたみたいだ、これから交番まで来るらしい。 そして携帯を切って席に戻ると咲子ちゃんが「もしかして、それは電話?すごいね、世の中は本当に便利になってるんだね、ちょっとその電話をさわってもいい?」と言ってきた、俺は、今時の女の子は携帯も知らないとは思わなかった。
< 64 / 200 >

この作品をシェア

pagetop