躊躇いのキス
 
「だからもう我慢できない」

「……ん……いい、よっ……」


その言葉の合図となって、
雅兄があたしとひとつになった。


「ぁっ……んっ……」


漏れてくるのは、
自分の声とは思いたくもない卑猥の声。


「もっと声聞かせて」

「やっ……だ、めっ……」


それを出させるために、雅兄の行為は激しさを増していって
本当に、今まで出したことのないほどの声がとめどなく漏れた。



「やばい、侑那に溺れそう」

「…っ……」



耳元で囁くその声は
すでにあたしにとってはただの媚薬。


溺れてしまえばいい。


だってあたしは……




「雅人……

 す、きっ……」


「俺も……好きだよ」




すでにあなたに溺れているから―――。
 
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