躊躇いのキス
 
「んっ……」


降ってきたのは、雅兄からのキス。

重ねるだけのキスをされて
唇を離された。


「可愛いこと言ったご褒美」


にこっと微笑むその顔は、後ろに悪魔のしっぽさえもみえそうな笑みで……


「だ、けど……
 この体勢は……?」


気が付けば、あたしは雅兄のベッドへと押し倒されていた。


「いい加減、もう我慢できないんですけど」
「……」


男の顔をして、上から見下ろす雅兄……。

いつものちゃらけた様子はなくて、本気を感じる。


「で、もっ……
 おじいさんたち、下でっ……」

「もう寝てる」

「起きて……」

「黙って」


あたしの言葉は続けることを許されなくて
雅兄の唇によって制された。
 
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