AfterStory~彼女と彼の話~
チョコの味がするキスに夢中になって、意識が飛びそうになる。

「ゆき…、んっ…」

そのままベッドに倒され、チョコとネクタイの箱は床に落ちてしまった。

それでも、幸雄さんのキスは止みそうにない。

「ふっ…、んんっ」

何度もキスをして唇が離れると、幸雄さんは上体を起こし、口元を手で拭って、ジャケットを脱ぎ捨てた。

「幸雄さん?」
「スイッチが入りそうだ」
「………私も」

幸雄さんが色っぽい目をしながらネクタイをほどく姿に、私も小声で答える。

「美空、好きだ」
「私も好きです」

私たちがいる部屋の空気が一気に甘くなるようなスイッチが入り、朝までチョコのような甘い一時を過ごしたのだった。










愛のスイッチ、入りました






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