星空と君の手 【Ansyalシリーズ 託実編】







唯香、
電話に出ないなんて
どうかした?

Ansyal、
ちゃんと申し込んだ?


8月のFC旅行、
受け付け始まってるよ。

私は、
ばっちり申し込んだから。

同室者は、唯香の名前記載したから
そのつもりで宜しく。




百花









一向に電話に出る気配のない唯香へ
報告メールを作成して送信ボタンを押す。





送信完了。








ねぇ、唯香どうして電話に出ないの?







未だ繋がらない電話を
待ちながら夜は流れていく。










夜明けを目指して動き続ける
その時間は止まることはない。














「♪~」



聞き慣れた着うたが流れて
慌てて、目を開ける。




あれ?




いつしか昨夜、自宅に辿り着いたらしい私は
自室のベッドで目覚めた。






メール。






発信者は……唯香。






唯香っ!!




ガバっと慌てて体を起こして
ベッドから飛び起きるとズキンっと、
二日酔いが頭にひびく。





あぁ……
飲み過ぎたかも……。






なんて脳内であってないような反省をしながら
指先は携帯のボタンを動かしていく。









ごめん、百花。

なんか、倒れて病院にいた。
今日、申し込んどく。


唯香










とっても短いメールが
唯香と連絡がとれなかった
時間の事を伝えてくれた。

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