愛してるの伝え方
「ウチら麻木っちの友達でぇ、リナって言いまぁす」

「ウチは翔子でぇす」

「ウチはレミでぇす」

甘ったるい、気持ち悪い猫なで声。
大体麻木っちなんて呼んだことないくせに。

そもそも、私はこの人達の友達でもないんだけど。

「ふーん、そう。
ミヤちゃん、早くヨーヨー行こうよ!」

笑顔で三人の自己紹介を聞き流した瀬戸くんは、私の名を呼んだ。
三人は呆然とつっ立っている。

…ショックと悔しさで胸がいっぱいなのだろうな。
だって、いつも私を見下していた三人だもの。

瀬戸くんが自分達を無視して私といようとするなんて、認めたくないのだろうな。

< 24 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop