世界一遠距離恋愛
「…っと!こんな話しにここへ呼んだ訳じゃねーんだ!」
ふと慌てて立ち上がった秋風くんは、近くに置いてある大きめの紙袋を手に取った。
「…やるよ。バレンタインのお返し。」
「んー…何これ?」
「見てみりゃいいだろ。」
十円バーよりも明らかに高い物である事は袋の大きさからして明らかである。…それにしても何が入っているのだろう。
「…あっ!これ!ハッピーベアじゃん!」
嘘!ずっと欲しかったやつ!
ハッピーベアっていうのは、端的に言うとクマのぬいぐるみ。それも体の大きさや色、装飾のバリエーションが豊富であり、手軽に手に入る物でも千円以上はする高価な物だ。欲しくてもあたしの様な一ヶ月のお小遣い三千円の平凡女子高生にはとても買うに買えない物なのである。
秋風くんがくれたのはあたしが一番可愛いと思っていたピンク色で頭と胸に赤いリボンをしており、ちょっぴりフリルを身に纏った物だった。…それにしてもこの大きさ…
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